目的:非ホジキンリンパ腫(NHL)はあらゆる年齢層の患者に発生し,フィンランドでは1950年代からその発生率が常に上昇してきた。 本研究では、罹患率の変化と年齢がNHL患者の生存率に与える影響について調査した。 研究の目的は、癌登録による追跡調査中の年齢別の相対的生存率を明らかにすることである。
患者と方法 Finnish Cancer Registryのデータベースを用いて、1960~1992年にフィンランドで登録されたすべてのNHL症例の情報を収集した。 合計2,824例のNHLの新規診断例が含まれた。 そのうち1,414例(50%)は男性、1,410例(50%)は女性と診断された。
結果 男女とも年齢別罹患率は,1960年から1992年までの患者について有意な増加(p<9283>0.0001)を示した。 1年および5年相対生存率は,40~44歳で診断された患者で最も良好であった。 10年生存率では、20-24歳および40-44歳の年齢層に2つのピークが観察された。 相対生存率は、患者の年齢が上がるにつれて悪化することが分かった。 局所NHLリンパ腫の患者さんは、診断時の年齢に関係なく同程度の生存率であった。 65歳以上の広範なリンパ腫患者の相対生存率は、若い患者に観察される生存率の36%であった。
結論 非ホジキンリンパ腫の発生率は増加する傾向にある。 非ホジキンリンパ腫は60歳以上の患者では若い年齢層よりも一般的であるため、発生率の増加は、今後、より多くの高齢の患者が治療を必要とすることを示唆している。