by Chris Woodford. 最終更新日 2020年4月27日。
夜中に目が覚め、自分がどこにいるのかわからなくなったとき、夜光性の腕時計の文字盤ほど心強いものはないでしょう。 明かりを探す必要もなく、手首を見れば、今が何時なのかがすぐにわかります。 このような時計は一日中光っているものですが、昼間はその幽霊のような輝きに気づきません。 では、夜、他の光源がすべて消えた後、なぜ時計は光るのでしょうか。 船上から見た東シナ海の生物発光(青く不気味な光)。 厳密に言うと、月は光を放っているように見えますが、岩でできた巨大な鏡のように太陽からの光を反射しているだけなので、実際には発光しているわけではありません。 夜光というのは、実に曖昧な言葉です。 電気(電気エネルギー)を光に変えて私たちに当てているのですから、懐中電灯の電球だって発光していると言えるかもしれません。 しかし、この電球は白熱電球で、熱を発生させることで光を得ています。 これに対し、発光体は、原子が励起されて光を発するので、熱をほとんど必要としません。
Photo.Odyssey (提供:東芝) 発光とは、「暗闇で光る」という意味ではなく、「自ら作り出した光を放つ」という意味です。 写真提供:NASAゴダード宇宙飛行センター(太陽)とNASAジェット推進研究所(月)、via NASA on the Commons.
ルミネセンス、蛍光、リン光はどう違うのでしょう?
写真。 この「夜光」時計の文字盤は、蓄光塗料を塗布しているため、暗闇で光り輝きます。
蛍光体は、その中の原子がエネルギーを吸収して「励起」すると、瞬時に光を発生します。 原子が元に戻るとき、わずか10万分の1秒の間に、励起したエネルギーを光子という小さな光の粒子として放出します。 盗撮機やカメラに紫外線(UV)を当てると、見えないインクで書かれた誰かの住所が光って見えるかもしれません。 このインクは、蛍光性の化学物質でできていて、紫外線のエネルギーを吸収して励起し、可視光線の光子としてエネルギーを放出します。 原子がどのように光を作るかについては、光に関する記事の特集ボックスで詳しく説明しています。
「光る」時計や塗料について語るとき、我々が本当に言いたいのは、蛍光と非常によく似たリン光であり、省エネランプが光を作る過程なのだ
写真。 省エネタイプのコンパクト蛍光灯(CFL)。 細いガラス管の内側に、カルキ色の白い膜のようなものがついているのが蛍光剤です。 このようなランプは、スイッチを切っても少し光り続けていることにお気づきでしょうか。
燐光体は、エネルギーを吸収してから光を出すまでに時間がかかることを除けば、蛍光体と同じような働きをします。 燐光は、エネルギーを吸収した後、数秒持続することもあれば、夜光時計のように数時間持続することもあります。 夜光時計が暗闇で光るには、エネルギーをチャージするのに少し時間がかかることにお気づきでしょうか。 また、夜光時計は夜の早い時間に最も輝くことにお気づきかもしれません。 夜が明ける頃には、エネルギーを使い果たし、光らなくなるのが普通です。 時計は、物理学の最も基本的な法則の1つであるエネルギー保存に違反することなく、まったく何もないところから光を作ることはできません
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