「sp^n#」の意味は、1つの#s#軌道とエネルギーの近い#p#軌道が#n#個混在して縮退(同じエネルギー)した原子軌道を作り、「純粋」(#s#、#p#など)の原子軌道から得られる電子よりも、結合に利用できる電子が増えることだそうです。
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#sp^3# 結合は4つの#sp^3#-ハイブリッド化した原子軌道を使うので、4つの電子群を持つ必要があるのです。 EX: #”CH”_4#
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#sp^2# 結合は3つの#sp^2#-ハイブリッド化した原子軌道を使用するので、3つの電子グループを持たなければなりません。 例:#”BH”_3#, #”H”_2 “C”=”CH”_2#
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#sp# 結合は2つの#sp#ハイブリッド化した原子軌道を使用するので、2つの電子グループを持たなければならない。 EX: #”H”-“C”-=”C”-“H “#, #: “C”-=”O”:#
以下に#sp^3#と#sp^2#混成を説明しましたが、そこから#sp#混成とは何かを暗に示すことが出来ると思います。
#mathbf(sp^2)#-HYBRIDIZED BONDING
例えば、#”H”_2 “C”=”CH”_2#では2つの#sigma#結合(単結合に一つずつ)、そして#sigma#と#pi#結合(2重結合で一つずつ使われます)ですから電子群は三つ必要ですが、炭素から提供されるべきは4電子なんですね。
炭素の価電子は4個ですが、(エネルギーの最も高い)#p#軌道は2個しかないので、あと2個の価電子を利用するために、3個の#2p#軌道のうち2つを#2s#軌道と混合する必要があるのです。 3545>
この結果、3つの#sp^2#ハイブリッド軌道が結合に使われます。1つの電子は水素と#sigma#結合し、1つの電子は他の炭素と#sigma#と#pi#結合するために使われます。
#2s#軌道が1個、#2p#軌道が2個取り込まれているので、#s^2#と呼ばれ、#s#性が33%、#p#性が66%あります。
#mathbf(sp^3)#-HYBRIDIZED BONDING
sp^3# 結合も同様の理屈で考えます。 例として#”CH”_4#を取り上げましょう。 3545>
炭素からは4つの価電子が必要ですが、#sigma#結合には1つだけ電子を与えればよいのです。 ですから、1つの#Σ#結合を作るのに、4つの別々の縮退したハイブリッド軌道が必要なのです。 3545>
この結果、4つの#sp^3#ハイブリッド軌道が結合に使われ、1つの電子を持つものが水素に#sigma#結合を可能にします。
#2s#軌道が1個、#2p#軌道が3個取り込まれているので、#sp^3#と呼ばれ、#25%# #s#と#75%# #p#の性質を持っています。
ここから、#sp#混成とは何か、示唆が得られると思います。 (ヒント: #sp^1# ハイブリダイゼーションとも言えます。)。